「断熱塗料や遮熱塗料って本当に効果があるの?」
「省エネ性能のある塗料でも助成金が使えるの?」
こうした疑問を抱えている方は少なくありません。
実際、近年の助成金制度では、省エネや環境性能に優れた建材・工事に対する支援が強化されています。

その中でも、外壁塗装における断熱・遮熱塗料の使用は、電気代の節約や快適性向上につながるため、自治体や国の制度で補助対象として扱われるケースが増えてきたようです!
この記事では、省エネ・断熱塗装の基本知識とその効果、助成金制度との関係、対象条件、申請手順までをわかりやすく解説します。
省エネ・断熱塗装とは?その効果と仕組み
省エネ・断熱塗装とは、建物の外壁や屋根に「遮熱性」や「断熱性」を持つ特殊な塗料を用いることで、室内の温度変化を和らげ、冷暖房エネルギーの使用を抑えるための塗装工法です。
従来の塗料に比べて高機能で、省エネ対策や快適な住環境づくりに大きく貢献します。
断熱塗料の種類と性能
断熱性能を持つ塗料は、大きく分けて次の2種類があります。
・遮熱塗料:屋根や外壁に当たる太陽光(主に赤外線)を反射することで、建物の表面温度上昇を抑えるタイプの塗料です。夏場の室内温度上昇を軽減し、冷房効率がアップする効果があります。
・断熱塗料:塗膜の中に中空バルーンやセラミック微粒子などを含み、熱の伝導を抑えることで外気の影響を軽減。夏は外からの熱を遮り、冬は室内の暖気を逃さない効果があり、年間を通じて省エネ性能が期待できます。

これらの塗料は、通常のアクリル塗料やウレタン塗料に比べて断熱性能や遮熱性能が高く、環境配慮型の住宅やエコリフォームなどに最適です!
電気代削減や快適性への影響
断熱・遮熱塗料を活用することで、建物全体の省エネ性能が向上し、次のような具体的なメリットが得られます。
・冷暖房の使用頻度が減る:夏の室温上昇を防ぎ、冬の室温低下を抑えることで、エアコンや暖房機器の稼働時間を短縮できる
・光熱費の削減:年間を通じて冷暖房コストを抑えることができ、建物の構造や断熱状態によっては、年間数千円〜数万円の節約効果が期待される
・結露の発生を抑制:表面温度の安定により、湿気との温度差が減少し、窓際や壁面の結露リスクが軽減される
・室内の温度ムラが減る:外気の影響を受けにくくなり、家全体の温熱環境がより均一に保たれ、快適性がアップ
これらの効果は、住宅だけでなく事務所や商業施設などにも適用可能で、省エネ対策としての費用対効果が非常に高い塗装工法として注目されているようです。
省エネ性能のある塗装が助成金対象になる理由
近年、省エネ塗料が助成金の対象として注目される背景には、国や自治体が進める「環境政策」と「省エネ促進」の強化があります。
この章では、なぜ省エネ・断熱塗装が補助対象になるのか、その理由を制度面から詳しく解説していきましょう。
環境対策と国の支援制度の関係
日本では、2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)達成に向け、住宅の省エネ化を重要政策として位置づけています。こうした流れの中で、建物の断熱性能を高める取り組みが注目されており、冷暖房エネルギーの使用を抑えてCO2排出量の削減につなげる目的から、外壁や屋根に用いられる断熱塗料や遮熱塗料も「環境配慮型資材」として支援対象に含まれています。
主な制度には以下のようなものがあります。
・住宅省エネ2024キャンペーン:断熱材・高性能ガラスなどと並び、遮熱塗料・断熱塗料の使用も補助対象として明記。
・長期優良住宅化リフォーム推進事業:住宅の性能向上(耐震・省エネ・維持管理など)を目的としたリフォーム工事に対して補助。遮熱・断熱塗装を含む改修内容が評価対象になる。
これらの政策は、家庭単位での省エネ推進だけでなく、全国的なエネルギー消費削減の一助として設計されており、塗料選びにも環境貢献という観点が重視されるようになっています。
対象とされる塗料・工事の条件
助成金の対象となるためには、単に省エネ塗料を使用するだけでなく、制度が定める一定の条件を満たす必要があります。
主な要件は以下の通りです。
・公的認証のある塗料を使用すること:JIS(日本産業規格)やF☆☆☆☆など、安全性や環境配慮の認証を取得した製品が推奨されます。
・遮熱・断熱性能が明記されている製品であること:カタログやメーカーの性能資料に、具体的な数値(反射率・熱伝導率など)が記載されていることが望ましい。
・指定または登録された施工業者による施工であること:自治体が推奨する業者、もしくは所定の施工要件を満たした事業者による施工が条件になることが多い。

制度によっては、塗装面積の制限や、対象となる部位(外壁のみ・屋根も含むなど)に関する規定も設けられているため、申請前には制度の要項や交付要件を確認することが重要ですよ!
省エネ・断熱塗装で助成金を活用する手順
省エネ塗料を使って外壁塗装や屋根塗装を行う場合、助成金を受け取るには、いくつかの重要な確認と手続きが必要です。
この章では、申請をスムーズに進めるための具体的なステップをわかりやすく紹介します。
対象になる塗装内容と確認方法
助成金申請の前に、まず以下のようなチェックポイントを押さえておくと安心です。
・使用予定の塗料が制度の補助対象であるか:遮熱・断熱性能が明記された塗料で、JIS規格やF☆☆☆☆などの公的認証を受けているかを確認。塗料メーカーのカタログや性能証明書を確認すると確実です。
・塗装範囲が対象となる部位に含まれているか:助成制度によっては、外壁のみが対象の場合や、屋根と併用することで補助額が増額される場合もあります。
・住宅の築年数や塗装面積が制度の条件に合っているか:築10年以上や塗装面積○㎡以上など、制度によって細かい条件が設定されていることがあるため、制度要項の確認は必須です。
これらを事前に確認したうえで、施工業者から詳細な見積もりを取得し、助成金の条件に沿った内容であるかどうかをチェックしましょう。
制度の有無は自治体ごとに確認を
助成金制度は、全国共通ではなく、市区町村単位で独自に設けられているケースがほとんどですので、自分の地域に対象制度があるかを調べることが非常に重要です。
・自治体のホームページで検索:「住宅リフォーム助成」「省エネリフォーム補助金」「遮熱塗料 補助金」などのキーワードで検索すると情報が見つかります。
・省エネ・エコリフォーム関連制度にも注目:直接「塗装」と記載がなくても、断熱改修の一部として塗料使用が対象となっているケースもあります。
・制度がなくても国のキャンペーンが活用できる可能性も:例えば「住宅省エネ2024キャンペーン」など、全国対応の補助制度もあります。
また、制度によっては「着工前の申請が必須」「申請受付は先着順」などの条件があるため、できるだけ早めに自治体へ相談し、要項を確認することが大切です。

施工計画の段階から助成制度を意識して進めることで、スムーズかつ効果的に補助を受けることが可能になりますよ!
まとめ
省エネ性能や断熱性能を備えた塗料を使った外壁塗装・屋根塗装は、環境対策と省エネ支援の観点から、国や自治体の助成金制度において重要な対象工事となっています。
特に、遮熱塗料や断熱塗料は、冷暖房コストの削減や住環境の快適性向上につながるため、政策的にも積極的に導入が促進されているようです。
助成金を上手に活用するためには、以下の点を事前にしっかり確認・準備しておくことが大切ですね。
- 使用予定の塗料が遮熱・断熱性能を有し、JIS規格やF☆☆☆☆などの認証を受けているか
- 自治体や制度で定められた対象塗装工事の範囲に合致しているか(屋根・外壁の同時施工など)
- 指定施工業者や登録業者による施工であるか
- 施工内容、塗料仕様、施工面積が制度要件を満たしているか
また、申請には「工事前の申請が必要」「先着順の受付」「完了報告書や写真の提出」など、制度ごとに異なる手続きもあります。

まずは、塗料メーカーの性能資料やカタログを入手し、制度要項と照らし合わせながら、信頼できる施工業者と協力して準備を進めましょう!
これらのことをしっかりと頭に入れた上で、助成金を有効に活用しながら、省エネ効果の高い塗装リフォームを賢く実現してただければと思います。
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