セリアの100均モルタルは“室内DIYや練習用途に最適で、外壁の防水・構造補修はプロに任せるのが安全です。
店舗差はあるものの、モルタル風ペースト/簡易補修材/左官ツールが揃い、合計500〜1,000円の小予算でも“「コンクリート風」の質感づくりを体験できます。

100均モルタルはこんな人におすすめ!
●低コストで高見えのインテリア小物を作りたい
●下地処理やプライマー、硬化管理など外壁の基礎工程を予習したい

この記事では、こんなことがわかります!
●作り方の基本手順:下地処理 → プライマー → 薄塗り多層 → 養生・硬化 → 研磨 → トップコート
●室内DIYの代表作と費用感(植木鉢リメイク/無骨トレイ/スイッチプレート:およそ300〜1,000円)
●屋外での使いどころと線引き、プロに相談すべきサイン(雨水侵入の疑い・構造クラック等)
100均モルタルの使用は、装飾・小規模補修に限定されています。
雨仕舞い(防水)や躯体追従性が必要な補修は、市販の簡易素材では対応しきれないことが多く、専門材料+プロ施工が前提になりますので、本記事ではできることと任せるべきことを明確にし、見積書を読む力と質問力を高める準備を一緒に整えていきましょう!
セリアの100均モルタルの基礎知識と選び方

この章では、セリアで手に入るモルタル関連商品の使いどころと選び方を俯瞰し、〈アイテム分類〉と〈チェックポイント〉を順に整理します。
商品タイプと用途の目安(モルタル風ペースト/セメント系補修材/関連ツール)
セリアでは、店舗により品揃えは異なるものの、以下のようなモルタル関連アイテムが定番化しています。
用途の目安としては、主に室内の雑貨リメイクや造形、テクスチャ表現などが中心です。
屋外での使用は、鉢カバーや小さな壁面の装飾程度にとどめ、防水性・耐候性・構造補修などが求められる部分には、専用の材料と専門業者による施工が原則だと言えるでしょう。
セリアの強みは、気軽に試せる価格と入手のしやすさにあります。
まずは小面積で、「下地処理 → プライマー塗布 → 材料の塗布 → 硬化 → 研磨 → 仕上げのコート」といった一連の工程を体験しておくと、後々の外壁塗装の相談時にも「話が通じる」ようになりますよ!
下地適合・安全表示・色味の選び方(失敗しないチェックリスト)
迷った際には、以下を確認すると参考になると思います。
●屋内/屋外:屋外可の表示、耐水性・耐候性の記載、推奨使用温度をチェック。
●硬化時間と重ね塗り:急ぎすぎるとひび割れ・白化の原因。24時間以上の養生を基本に、湿度が高い日は延長。
●色味と質感:グレー基調でも明度差がある。試作片で乾燥後の色を確認。
●におい・安全:換気・手袋・マスク。食品に触れる面には使わない。
●仕上げコート:汚れ防止や耐水向上にアクリルクリアやウレタン系のトップコートを検討。
ちなみに・・・

Q:外壁のひび(クラック)をセリアの補修材で埋めてもいい?

A:構造クラック・雨水の浸入が疑われる箇所はNGです!可とう性や防水層の再構築が必要なケースがあり、プロの診断・適材適所の材料が必須ですので、化粧的なヘアラインや屋内の細かな欠けに限定しましょう!
室内DIYの活用アイデアと手順(コンクリート風で“高見え”)

この章では、室内DIYでの再現性とコスパを高めるコツを、〈代表作〉→〈作業の型〉の順に深掘りします。
代表作3選(トレイ/植木鉢カバー/スイッチプレート)
室内DIYの活用アイディアを3つご紹介します。
材料:ウッドトレイ、プライマー、モルタル風ペースト、サンドペーパー、クリアコート。
手順:下地研磨→プライマー→薄塗り×2→乾燥→角をスポンジ叩きでエイジング→クリア。
予算:約500〜800円。
ポイント:段差・ピンホールを残すと“リアルな質感”。
材料:プラ鉢、屋外可の補修材、モルタル風ペースト、耐水クリア。
手順:表面に傷付け(目荒らし)→プライマー→ペースト塗り→刷毛目を残す→耐水コート。
予算:約600〜1,000円。
注意:直に土・水が触れると劣化が早い。内側は無加工で、あくまでカバーとして使う。
材料:既製プレート、ペースト、細幅マスキング。
手順:パーツを外し、通電・感電対策の上、別の作業台で施工。薄塗り→微細な欠け演出→乾燥。
予算:約300〜500円。
コツ:乾燥後に#400〜#800で軽く研磨すると、タイルのようなシャープさに。
この情報をチェックした上で、あなたはどのアイテムから始めてみたいと思いましたか?

5百円台で部屋の雰囲気が変わるなら、まず試したくなりますよね!
作業の“型”を身につける(下地→塗布→硬化→研磨→トップコート)
型を覚えると、作品ごとの応用が効きます。
下地処理:油分・ホコリ除去。プラや金属はプライマー必須。木材は目止め。
塗布:薄塗り多層。1回目0.5mm程度→乾燥→2回目で表情付け。ヘラの角度で流れが変わる。
硬化:24時間を基準。湿度70%超は白化しやすい。扇風機は直風を避ける。
研磨:#240→#400。粉は濡れ拭きで除去。
トップコート:マットでコンクリートっぽさ、グロスでタイル風。用途に応じて選択。
数字の目安を持つことで、再現性と時短が両立します。さらに、写真映え(SNS)を意識して側面・エッジの面取りを小さく入れると、光の回りが良く“高見え”に。
屋外での使いどころと外壁塗装の線引き(プロに任せる判断基準)

この章では、屋外利用の可否や耐候・防水の観点からの線引きを明確化し、〈見極め指標〉と〈プロ相談の目安〉を具体化します。
屋外可・不可の見極めとメンテ周期(ミニ補修の限界)
屋外での使用は、装飾や小物の範囲に限定するのが基本です。
たとえ「屋外可」と表示された補修材や耐水コートを使っても、紫外線や熱による伸縮、雨だれなどの影響で、微細なクラックや白華(表面が白く曇る現象)が起きやすくなります。
鉢カバーや表札まわりのアクセントパネル、塀の上の小さな装飾など、荷重がかからず、防水性を求められない部位にとどめるのが安全です。
見た目に劣化が見られた場合は、半年から1年を目安にトップコートを再塗布するとよいでしょう。
一方で、外壁のクラック補修や雨漏りの疑いがある箇所に、100円均一の素材を使うのは大きなリスクです。
そういった場所では、可とう性や付着強度、そして躯体の動きに追従する性能が求められますので、メーカー規格のシーリング材や下地補修システムを使用し、プロの診断を受けることが欠かせません。
雨水の侵入が原因で断熱材が水を含み、塗膜が膨れてしまうなど、二次的な被害につながる可能性もあり、結果として、余計な費用や手間がかかってしまうことにもなりかねませんので、注意しましょう。
プロに相談すべきサイン&コスト感(外壁塗装の予習になる)
以下のような症状が見られる場合は、専門業者への相談をおすすめします。
・窓まわりのひび割れ
・シーリング材の破断
・チョーキング(手に白い粉がつく現象)
・塗膜の浮きや剥離
・雨漏りの疑い(室内のシミ・カビ臭・サッシ下の黒ずみ など)
外壁塗装では、足場の設置・高圧洗浄・下地補修・下塗り・中塗り・上塗りが基本の工程です。
相場は、延べ床面積30坪前後の住宅でおおよそ80万〜140万円程度。使用する塗料のグレードや下地の状態によって、価格は大きく変動します。
セリアなどで下地処理や養生作業を体験しておくと、見積書の項目抜けや数量の不足に気づきやすくなるでの、ぜひやっておきましょう。
たとえば、「プライマーには何を使うのか?」「クラックはUカット+シーリングか、それとも単純な充填か?」といった具体的な質問ができるようになり、価格と品質のバランスも判断しやすくなると思います。
逆説的ではありますが、セリアのモルタルを活用するほど、“プロに任せるべき範囲”がより明確に見えてくるようになり、「どこまでを自分で行い、どこからを専門家に任せるか?」考えるきっかけにもなるはずです。
仕上がりを底上げするテクと失敗回避(トレンド・著名人・企業動向も)

この章では、仕上がりを底上げする実践テクと失敗回避に加え、流行背景・企業動向・活用法を紹介します。
プロっぽく見せるコツ7選 & よくある失敗
●薄塗りを重ねて筆致を活かします。目安は0.5mm程度を2〜3層です。
●濃・中・薄の3トーングレーをスポンジで重ねると、エイジングに奥行きが出ます。
●エッジ部分は軽く面取りすることで、光をやわらかく拾い、立体感が強調されます。
●ステンシル型紙を使えば、文字やタイル目地の模様もきれいに仕上げられます。
●乾燥後に#400の紙やすりで軽く研磨し、マットコートを施すと石材のような質感になります。
●汚れや水がかかる場所には、ウレタンクリアを使って保護すると安心です。
●最後の仕上げ前には、少し離れて全体を見渡しましょう。写真に撮って確認するとバランスが把握しやすくなります。
●厚塗りによってひび割れが起きたり、乾燥ムラが目立ったりします。
●プライマーを省略すると、塗膜が剥がれやすくなります。
●高湿度や低温環境では、表面が白く曇る「白化」が発生することがあります。
●屋外で防水層を傷めるような施工をしてしまうと、建物本体への影響が懸念されます。
なぜ流行?3つの理由/著名人・企業の動向/日常での活用3プラン
セリアなどの100円ショップで手に入るモルタル風塗材が人気を集める理由には、主に次の3つがあります。
●発信のしやすさ:InstagramやYouTubeでDIYインフルエンサーが工程を共有し、再現性が上がった。
●インテリア潮流:無機質ミニマル/韓国インテリアの影響でコンクリート風が“今っぽい”。
このような流れを後押ししているのが、著名人や企業の下記のような動きです。
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テレビやYouTubeで活躍するDIY系クリエイターが、100均素材でのモルタル質感メイクを多数紹介。
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ニトリはコンクリート調の家具・小物を展開、カインズは初心者向け左官ツールを拡充。セリアもテクスチャ材・道具を継続的に投入。
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企業公式SNSでリメイク投稿のリポストが増え、ユーザー作品の二次拡散が常態化。
実際の暮らしの中でも、こうした素材は次のように活用されています。
このように、セリアの100均モルタルは“遊びと学び”を両立できるツールとして、多くの人に支持されています。
外壁の本工事はプロに任せるべきですが、質感づくりや基礎工程は自宅で気軽に練習可能です。

このふたつをバランスよく使い分けることで、DIYの満足度が大きく高まります!
まとめ:今日から小さく試し、将来の外壁判断に強くなる

セリアのモルタル関連アイテムは、低コストでテクスチャ表現を練習でき、下地処理・養生・硬化管理といった外壁塗装のキモを体感させてくれます。
屋内の小物づくりや屋外の装飾に活かしつつ、防水・構造に関わる部分はプロに委ねる。

この線引きができれば、見積もり比較や塗料選定でも一段上の目を持てるはずです!
まずは500〜1,000円の小プロジェクトから始め、成功体験を積み上げましょう。


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