外壁塗装の塗料|屋根塗装や防音効果など用途別に解説!

外壁塗装の塗料|屋根塗装や防音効果など用途別に解説! 外壁塗装知識編
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外壁塗装に使用される塗料は、外壁だけでなく屋根や防音目的など、用途によって選ぶべき種類が異なりますし、適した塗料を選ばなければ、期待した効果が得られないだけでなく、耐久性や機能性にも悪影響を及ぼす可能性があります。

本記事では、屋根塗装に適した塗料の特徴や、防音効果を期待できる塗料、さらには余った塗料の取り扱いについてまで、用途別にわかりやすく解説しますので、ぜひチェックしてみてください!

屋根塗装に適した塗料とは?

屋根塗装に適した塗料とは?

屋根は建物の中でも特に過酷な環境にさらされる部分であり、日射・風雨・雪などによって劣化が進みやすい部位です。

そのため、塗料には外壁以上に高い耐候性や遮熱性、密着性などが求められるのです。

この章では、屋根塗料に求められる基本的な性能に加え、屋根の素材や地域の気候、施工のしやすさなどを踏まえた選定ポイントについて詳しく解説します。

屋根用塗料の特徴と選定ポイント

屋根用塗料には、建物の最上部で紫外線・雨・風・雪などに常にさらされる環境を考慮し、特に高耐候性・高遮熱性・長期間の耐久性が求められます。

以下に主な特徴と選定ポイントを詳しく紹介しますので、確認してみてください。

●紫外線に強いフッ素塗料や無機塗料:耐用年数が長く、変色や劣化が少ないため、メンテナンス回数を減らせます。
●遮熱塗料:太陽光の赤外線を反射し、表面温度の上昇を抑える効果があるため、夏の室内温度上昇を抑制し、冷房効率の向上にもつながります。
●屋根素材に合わせた専用塗料の選定:金属屋根(ガルバリウム・トタン等)にはサビ止め機能のある塗料、スレート屋根には下地の吸水を抑える浸透型プライマーとの併用が推奨されます。
KIRA
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塗料を選ぶ際には、屋根の材質だけでなく、建物の立地(日当たり・海風・積雪の有無)や既存の塗膜状況も確認し、それらに適した性能・グレードの塗料を選ぶことが重要です!

屋根塗料の耐久性と遮熱効果

屋根塗料には、外壁よりも過酷な気象条件に長期間さらされるため、より高い耐久性が求められます。

以下は主な塗料の種類ごとの耐用年数の目安です。

●シリコン塗料:約8〜10年の耐用年数で、コストパフォーマンスが良好。一般住宅で広く採用されています。
●フッ素塗料:約12〜15年の耐用年数で、高い耐久性と防汚性を兼ね備え、メンテナンス回数を減らしたい方に最適。
●無機塗料:約15〜20年の耐用年数で、耐候性・防カビ性・不燃性に優れ、最も耐久性が高い部類に入ります。

また、遮熱塗料は屋根に塗ることで太陽光(特に赤外線)を反射し、屋根表面の温度上昇を抑制します。

その結果、室内の温度が上がりにくくなり、夏場の冷房効率が向上して電気代の節約につながるほか、室内環境の快適性も高まりますし、特に、直射日光を多く受ける南向きの屋根や断熱性が低い住宅では、遮熱機能の有無が大きな効果を生むと言えるでしょう。

外壁と屋根を同時に塗装するメリット

外壁と屋根の塗装を同時に行うことで、以下のような様々な利点があります。

  • 足場設置の回数が1回で済み、設置費用や作業時間を大幅に削減できる:足場代は工事費用の中でも大きな割合を占めるため、同時施工にすることで全体コストを抑えることができます。
  • 外壁・屋根ともに同じ時期にメンテナンスが完了するため、次回の塗装計画が立てやすくなる:次回のメンテナンス時期を揃えることで、今後の維持管理のスケジュールがシンプルになります。
  • 塗装の色味や質感を合わせやすく、建物全体の外観に統一感が出る:異なる時期に塗装すると色味の違いが目立つことがありますが、同時施工なら調和の取れた美しい仕上がりになるでしょう。

また、耐久性の面でも、外壁と屋根を同時に保護することで建物全体のバランスを保ちやすくなり、長期的な性能維持にもつながります。

防音効果のある塗料の特徴

防音効果のある塗料の特徴

防音性能を持つ塗料は、室内外の音の伝わりを軽減するために開発された特殊な塗料で、住宅の快適性やプライバシーの確保、騒音対策に役立ちます。

特に、外部の騒音が気になる環境や、内部の音漏れを防ぎたいケースで重宝されているようです。

この章では、防音塗料に含まれる技術的要素や、それぞれの種類ごとの特長、そして具体的な使用シーンについて詳しく解説します。

音漏れ防音塗料の種類と効果

防音塗料には、音の伝わり方を抑えるために設計された複数の種類が存在します。

それぞれのタイプには異なる仕組みと効果があり、使用目的や場所に応じて使い分けることが重要です。

  • 制振塗料:塗膜に弾性樹脂やゴム成分を含み、壁や屋根などの振動エネルギーを吸収・拡散することで音の伝導を抑える。特に金属屋根やダクトなど振動しやすい箇所に有効。
  • 遮音塗料:塗膜の密度や重さを高めることで、空気中を伝わる音を反射・遮断するタイプ。外部からの騒音(車の走行音や人の話し声など)を室内に伝えにくくします。
  • 吸音塗料:塗膜表面に微細な凹凸や多孔質構造を持たせ、音波を吸収して反響を和らげるタイプ。室内の反響音を抑えたい場所や、内装仕上げに適しています。

これらの塗料は、特殊なフィラー(充填材)や添加剤を含んでおり、塗るだけで一定の防音効果を得ることができます。

ただし、目的や音の種類によって選ぶべき塗料は異なるため、事前に適合性の確認が必要です。

防音塗料が活躍するケースとは?

防音塗料は、さまざまな場面で「音のストレス」を軽減する目的で使用されています。

以下のようなケースでは特にその効果が発揮されるので確認してみてください。

●工場や機械室などの設備からの騒音対策:機械の振動や運転音が外部に漏れないよう、壁や天井に制振・遮音性能を持つ塗料を使用することで、近隣への音の影響を軽減できます。
●隣家との距離が近い住宅の音漏れ軽減:住宅密集地では、生活音やペットの鳴き声などが隣家に伝わりやすくなります。外壁に防音塗料を施すことで、音の透過を抑える効果があります。
●賃貸住宅や二世帯住宅のプライバシー確保:上下階・隣室との間での生活音の干渉を防ぐ目的で、壁や床・天井に吸音・遮音性能を持つ塗料を使うことで、居住者同士のストレス軽減につながります。

このように、防音塗料は外部の騒音だけでなく、内部から漏れる音にも有効で、住環境や作業環境の快適性向上に役立ちます。

その他の防音対策と併用する方法

防音塗料には一定の効果がありますが、それだけでは完全な防音は難しいため、他の建材や工法と併用することが推奨されます。以下の対策を組み合わせることで、より高い防音性能を発揮できます。

  • 遮音パネルや断熱材の併用:壁の内側に設置することで、音の伝達を物理的に遮断し、塗料ではカバーしきれない周波数帯の音も軽減できます。
  • 窓ガラスの二重化(複層ガラス):音が最も入りやすい窓部において、ガラス層を増やすことで防音性能が向上します。特に外部からの騒音対策に有効です。
  • サッシ・扉の気密性改善:音はわずかな隙間からでも侵入します。気密性の高いサッシや防音ドアを使用することで、音の漏れや侵入を大幅に減らすことができます。

このように、防音塗料に他の対策を組み合わせることで、住環境や作業空間における静音性をさらに高めることが可能になります。

余った塗料の適切な扱い方

余った塗料の適切な扱い方

外壁塗装や屋根塗装の完了後に「塗料が思った以上に余ってしまった」というケースは珍しくありません。

余った塗料を適切に扱うことで、補修やDIYに再利用できるだけでなく、廃棄時の環境負荷や処理費用も抑えらるといったメリットもあるので、この章では、塗料の品質を保ったまま安全に保管する方法、効率的な再利用の工夫、そして誤った処理によるトラブルを防ぐための正しい廃棄方法について、具体例を交えながらわかりやすく解説します。

余った塗料の保管と再利用方法

余った塗料は、次回の補修やDIYに活用するためにも、適切に保管しておくことが大切です。

●密閉性の高い容器に移し替えて冷暗所で保管:使用後はできるだけ空気に触れさせず、密閉できる缶やボトルに移し、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。
●塗料の種類・色名・使用日をラベルに記載:後から使う際に判別しやすいよう、どの現場で使った塗料か、色名、使用日などを明記したラベルを容器に貼っておくと便利です。
●破損部分の補修や小規模のDIYで再活用可能:外壁のひび割れや雨樋などの補修、ベランダの柵や物置など小さな塗装箇所に再利用できます。
KIRA
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特に水性塗料は臭いが少なく、保存性が高いため、再利用を前提とする際には非常に扱いやすくおすすめです!

塗料の廃棄方法と注意点

  • 塗料は「一般ごみ」として処分できないため、必ず自治体のルールに従って廃棄する必要があります。 各自治体で処理方法が異なるため、事前にホームページや窓口で確認しましょう。
  • 少量であれば、凝固剤(市販の固化材)や新聞紙・猫砂などで固めて「可燃ごみ」として処分可能な場合もあります。 ただし、液体のままでは回収不可です。
  • 大量に余った塗料や業務用塗料は、産業廃棄物として業者に依頼する必要があります。 特別な処理費用がかかることもあるため、事前に見積もりを確認しましょう。

※絶対にやってはいけないのが、塗料を「流し・トイレ・排水口」に流すことです。

水質汚染や配管の詰まりの原因となり、重大な環境トラブルにつながります。

無駄を減らす塗料の使い切りテクニック

●使用面積を事前に正確に算出することで、必要量を把握でき、余剰在庫を防げます。 建物の面積だけでなく、凹凸や付帯部の有無も考慮することがポイントです。
●複数箇所を同時に施工すれば、開封した塗料を効率よく使い切ることができます。 例えば、外壁と門扉・雨樋など塗料の種類が共通する部分をまとめて塗ることで無駄が減ります。
●余りそうな塗料は、事前に小分けして保管しておくとDIY用途や部分補修に役立ちます。 小さな容器に詰め替えることで、使い切りやすくなり保管も省スペースで済みます。

このように、塗料の使い方を工夫することで、無駄な出費を抑えられるだけでなく、廃棄時の処理コストや環境への影響も軽減できます。

まとめ|用途ごとに適した塗料を選んで賢く使い切る

用途ごとに適した塗料を選んで賢く使い切る

外壁塗装で使用される塗料は、「塗る場所」と「目的」によって最適な種類が大きく異なります。

たとえば屋根には、強い紫外線や雨風に耐えられる高耐候性の塗料や、夏の室温上昇を抑える遮熱機能付きの塗料が適していますが、一方で防音を目的とする場合は、音を吸収・遮断・減衰させる性能を持つ塗料が効果的です。

また、塗装作業で余った塗料は、保管や再利用の方法を工夫することで、補修やDIYなどに役立てることが可能ですし、廃棄の際も、自治体のルールに従い環境に配慮した方法で処分することが求められます。

このように、使用目的に合わせて塗料を選び、余った塗料も賢く使い切ることで、機能性を最大限に発揮しながら無駄を防ぎ、コストパフォーマンスに優れた外装リフォームが実現できます。

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