屋根カバー工法とは、今ある屋根を撤去せずに新しい屋根を乗せる工法のことです。葺き替え工事よりも安価で工期も短い為、現在とても人気です。このページでは屋根カバー工法について詳しく解説しています。
アスファルトシングル葺き屋根とは?
改修方法は?塗装はできる?
アスファルトシングル葺き屋根とは?
アスファルトシングル葺き屋根とは、1860年代の末にアメリカで開発された屋根材です。アメリカでは広く普及している屋根材ですが、日本での普及率は低めです。
ガラス繊維にアスファルトをしみ込ませ、その表面に石(砂粒)を吹き付けたものを指します。
アスファルトというとコンクリートのように硬いイメージがありますが、アスファルトシングル屋根材は柔軟で、シート状になっています。
屋根材を2枚以上重ねることにより、雨漏りを防ぐというもので、古くから日本では似たようなものに杮板(こけらいた)があります。
屋根材として非常に柔軟であるため、屋根材劣化の大きな問題の一つである割れが発生しづらい材質です。
金属屋根と違って錆もありません。
アスファルトシングル葺きは施工が容易なことが特徴。
曲面への施工も容易で、パターンも豊富です。また、安価で、非常に軽い屋根材です。
アスファルトシングル葺き屋根の注意点
利点の多いアスファルトシングル葺き屋根ですが、もちろんデメリットもあります。
アメリカで開発されたため、一部では日本の風土に適していないという指摘があります。
湿度の高い日本の風土では苔(コケ)やカビが発生しやすいというのが一つの問題です。
また、接着部分の水分が気温変化により膨張してはがれやすくなります。
アスファルトシングル葺き屋根には石(砂粒)が吹きかけてありますが、劣化により次第に剥がれてきます。
剥がれた石や砂は流れ、雨樋に堆積してしまうことがあり、雨樋の詰まりや変形の原因となります。
石は基盤を保護する役割があるため、剥がれてしまうと屋根材自体の劣化が早まります。
シートの劣化を放置すると、雨漏りの危険性もあります。
アスファルトシングル葺き屋根の塗装
結論から言うと、アスファルトシングル葺き屋根には塗装は不向きです。
アスファルトシングル葺き屋根には水性塗料しか使用することができません。
水性塗料は外壁に使用する場合は匂いが少ない等利点が目立ちますが、
屋根に使用すると強い紫外線や風雨により耐久年数が落ちてしまいます。
不可能というわけではありませんが、費用面と耐久性を比較すると非経済的であることがわかります。
アスファルトシングル葺き屋根にはカバー工法がお勧め!
アスファルトシングル葺き屋根には塗装が不向きなため、カバー工法をお勧めしております。
カバー工法とは、今ある屋根に新しく金属合板などでできた軽量の屋根をかぶせる工法です。
元々の屋根に影響を与えないため、短い工期で高い耐久性を得ることができます。
ガルバリウム鋼板など耐久性の高い材質を使用している為、メンテナンス頻度も低く済み耐久年数も一般的な塗装より長いのが特徴です。