外壁塗装の費用相場|一軒家・マンション・ビルの料金目安

外壁塗装の費用相場|一軒家・マンション・ビルの料金目安 外壁塗装知識編
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外壁塗装を検討する際、建物の種類によって費用が大きく変わることをご存知でしょうか?

一軒家とマンション、ビルでは塗装の範囲や施工方法、足場の必要性などが異なるため当然費用にも差が生じることから、この記事では建物の種類や構造、階数・立地条件に応じた費用の目安や注意点をわかりやすく解説します。

KIRA
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これから外壁塗装を検討している方に向けて、建物タイプ別の相場観を掴む参考にしていただければ幸いです!

建物の種類で費用がどう変わる?

建物の種類で費用がどう変わる?

建物の種類(戸建て、マンション、ビル)ごとに、外壁塗装に必要な工程や施工の難易度が異なり、費用もそれに応じて変動します。ここでは建物タイプ別に特徴と料金の目安を解説します。

一軒家・戸建て住宅の費用目安と特徴

30坪前後の戸建て住宅における外壁塗装の費用相場は、おおよそ80万円〜120万円程度が目安です。

使用する塗料の種類(例:耐久性に優れるフッ素塗料、コストパフォーマンスに優れたシリコン塗料、高耐候性を誇る無機塗料)によって価格は上下します。

また、外壁の材質(モルタル、窯業系サイディングなど)や劣化の程度(ひび割れ、剥がれ、チョーキング現象など)、補修の有無によっても費用に差が出てくるのです。

一般的には足場代、洗浄、下地処理、下塗り・中塗り・上塗りの3工程が含まれたパッケージ価格が提示されることが多く、地域や業者の対応範囲によっても金額に幅があります。

マンションの外壁塗装にかかる費用と注意点

マンションの外壁塗装は、基本的に「大規模修繕工事」の一環として実施され、10〜30戸程度の中規模マンションではおおよそ500万円〜1,500万円が相場です。

共用部分(廊下・階段・ベランダなど)の塗装や、足場の組み立てが複雑で高所作業も多いため、戸建てと比べて作業工程が増加し、費用が高くなります。

また、工事計画には住民への周知・説明会・日程調整も含まれるため、管理会社や理事会との連携も重要です。

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修繕積立金を活用して行われるケースが多いため、長期的な資金計画も不可欠ですね!

ビル・事業用建物の塗装費用の傾向とは?

ビルや事業用建物の外壁塗装費用は、建物の規模や立地条件、外装材の種類によって大きく変動し、一般的に200万円〜1,000万円以上と幅広い価格帯になります。

たとえば、5階建て以上の高層ビルや駅前立地などでは、高所作業車や吊り足場の設置、交通規制のための警備員配置など、追加コストが発生しやすくなるでしょう。

また、商業ビルではテナントとの日程調整や夜間作業の必要性から管理費が増えることもあります。

加えて、ビルの外装材がガラスやタイル、打ち放しコンクリートなど特殊な素材である場合は、専用の塗装技術や材料が求められ、その分コストも高くなる場合が多いです。

構造別(木造・RC)で費用はどう変わる?

構造別(木造・RC)で費用はどう変わる?

建物の構造によっても、使用する塗料の種類や施工のしやすさが異なるため、費用に影響を与えますので、ここでは代表的な構造ごとの特徴を紹介します。

木造・軽量鉄骨・鉄筋コンクリートのコスト比較

木造は構造がシンプルで施工がしやすく、使用する塗料の吸収も比較的均一なため、坪単価2万〜3万円程度とコストを抑えやすい傾向にある一方、軽量鉄骨は強度と軽量性を両立していますが、錆止め処理や溶接部の補修が必要な場合があり、木造よりも費用がかさむことがあります。

鉄筋コンクリート造(RC造)は耐久性・耐火性・防音性に優れていますが、下地の処理工程が多く、塗料の密着性を高めるための専用下塗りが必要になるなど、全体的に施工手間が増えるため、坪単価は3万円以上になることが一般的です。

RC(鉄筋コンクリート)構造の施工上の特徴と価格傾向

RC(鉄筋コンクリート)構造は、その高い耐久性や遮音性、防火性などのメリットから多くの集合住宅やビルに採用されていますが、塗装工事においては注意すべき点もあります。

特に、表面が平滑で密度が高いため、塗料の密着性を確保するための「下地処理」が非常に重要です。

施工前にはクラック(ひび割れ)補修や高圧洗浄、専用下塗り材によるプライマー処理が必要となり、これらの工程がコストに反映されます。

また、コンクリートは経年で中性化が進むため、劣化状況に応じた補修工事も同時に行われるケースが多く、結果として坪単価はおおよそ3万円〜4万円以上と、他の構造と比較して高めになる傾向があるようです。

階数・規模・立地による費用の違い

階数・規模・立地による費用の違い

建物の高さや立地によっても足場費や作業効率が異なり、全体の費用に大きく関わってきます。

具体的な要因ごとに見ていきましょう。

平屋・2階建て・3階建てで足場代や作業量が変わる理由

建物の階数が増えるごとに、設置しなければならない足場の高さと規模が大きくなり、それに伴って作業の難易度や危険度も上がります。

たとえば、平屋であれば比較的簡単な足場ですむため費用を抑えられますが、2階建てや3階建てになると高所作業用の安全確保や、作業員の移動効率を考慮した設計が必要となるでしょう。

さらに、階数が高くなると施工日数も長くなりやすく、安全対策費や保険料などのコストも追加されるため、全体の塗装費用が高くなる傾向があります。

都市部と郊外で異なる費用相場と外的要因

都市部では人件費が高いだけでなく、資材の搬入や作業車両の駐車スペースの確保が難しいケースも多く、交通整理のための警備員費用や夜間施工の追加料金がかかる場合があるのに加え、周辺住民への配慮や騒音規制なども影響し、施工時間に制限があるため、全体的な工期が長引く傾向があり、それに伴ってコストが増加します

一方で郊外では敷地が広く作業スペースが確保しやすいため、効率的な施工が可能であり、人件費や諸経費も抑えられる傾向にあることが利点と言えるでしょう。

KIRA
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同じ規模・仕様の塗装工事でも、結果的に、都市部と郊外では10〜20%程度の価格差が出ることも珍しくないようです!

ガレージ・屋根・バルコニーなどの追加費用項目

外壁塗装では、建物本体以外にも「付帯部」と呼ばれる部分の塗装が必要となることが多く、これが追加費用として発生します。

付帯部に含まれるもの(一例)

・ガレージの外壁やシャッター
・屋根
・バルコニーの手すり・床面
・雨樋
・破風板
・軒天

これらは素材や形状が異なるため、それぞれに適した塗料や施工工程が求められ、費用が加算されます。

一般的には10万〜50万円程度が目安ですが、塗装範囲や劣化状況、使用塗料のグレードによってはそれ以上になるケースもあり、さらに塗装業者によっては、これらの項目が見積書に「一式」や「付帯部塗装」としてまとめられていることもあるため、具体的な内容を事前に確認することが大切です。

建物別の価格事例で相場感をつかもう

建物別の価格事例で相場感をつかもう

実際のケーススタディを通じて、建物別の相場を把握しましょう。

KIRA
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建物の規模・構造・地域ごとの価格傾向も参考になりますよ!

一軒家(30坪)の標準的な価格例

延床面積が約30坪(およそ100㎡)の一般的な木造戸建て住宅で、外壁の劣化が中程度(チョーキング・小さなひび割れ程度)の場合、シリコン塗料を使用した標準的な工事での費用相場は約90万〜110万円前後となり、この金額には、足場設置、外壁の高圧洗浄、下地処理、3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)および付帯部(軒天・雨樋など)の簡易補修を含むことが一般的です。

なお、使用する塗料のグレードや下地の状態によって価格は前後し、劣化が激しい場合は補修費用が加算されることもあります。

中規模マンションの事例と積立金による対応

たとえば15戸前後・3階建ての中規模マンションでは、外壁塗装にかかる費用は600万〜1,000万円程度が相場で、この金額には、外壁の高圧洗浄や足場設置、共用部の塗装(廊下・階段・バルコニーなど)も含まれることが一般的です。

さらに、居住者が多いため安全対策や周知の徹底が求められ、工事日程や作業時間の調整にもコストがかかります。

こうした工事は「大規模修繕」として計画されるため、修繕積立金の事前準備が重要です。

積立金の不足により、必要な工事が先送りされてしまうケースもあるため、マンション管理組合では10〜15年を目安に計画的な資金積立を行うことが推奨されています。

ビルのケースで注意すべき管理コストと外注範囲

4階建てのRC造商業ビルにおける外壁塗装の費用は、一般的に800万円前後が目安です。

工期は2〜3ヶ月程度で、ビル全体に足場を設置し、高所での作業が中心となるため、安全管理や工程管理にかかる費用が割高になることに加え、テナントが入居している場合は、営業への配慮として夜間や休日に作業を行う必要があり、その分の人件費や照明設備費が追加されることもあります。

さらに、ビルによっては空調設備や給排水管など外部設備の取り外し・復旧作業が必要となり、外注業者による専門作業が求められるケースもあるため、これらの要素を加味すると、総合的な管理コストは戸建てやマンションと比較して高くなる傾向があると言えるでしょう。

まとめ|建物タイプに合った適正価格を把握しよう

建物タイプに合った適正価格を把握しよう

外壁塗装の費用は、建物の種類(戸建て・マンション・ビル)や構造(木造・RC造)、立地条件(都市部・郊外)などによって大きく異なります。

また、階数やガレージ・バルコニーなどの付帯部分の有無も費用に影響を与える重要な要素と言えますので、塗装を検討する際は「建物のタイプに応じた価格帯」を事前に知っておくことが非常に重要です。

特に外壁塗装では、同じ面積でも施工の難易度や作業条件によって費用が大きく異なるため、一律の相場ではなく「自分の建物に合った適正価格」を見極める視点が求められます。

KIRA
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この記事で紹介した建物別の費用相場や注意点を参考にしながら、見積もり時には施工範囲・塗料の種類・追加作業の有無などを細かく確認しましょう。

加えて、1社だけでなく複数の業者から相見積もりを取ることで、価格の妥当性や工事内容の違いが見えてきます。

最終的には「価格だけでなく品質・対応力も含めて総合的に比較」することが、後悔しない外壁塗装工事を実現するポイントです。

 

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