外壁材の種類を解説!
外壁材別の最適なメンテナンスもご紹介

外壁材の種類を解説!外壁材別の最適なメンテナンスもご紹介

現在、日本の戸建て住宅には様々な外壁材が使用されています。
外壁材の種類によって適切なメンテナンスは異なります。
このページではよく使われている外壁材の種類と、メンテナンスの要不要などをご紹介します。
ご自身のおうちがどんな外壁材で、どんな特徴があるのか、適切なメンテナンスは何をすればよいのかを解説します。

サイディング外壁

サイディング外壁

サイディングは現在の戸建て住宅に最も多く使用されている外壁材です。
サイディングボードというあらかじめ形成されている外壁材を貼り付けます。
施工の容易さ、価格の低さ、耐久性・デザイン性など多くの面で優れています。

サイディングは大きく分けて4つに分類することが出来ます。
サイディングは種類によってそれぞれ材質・性質が異なるので、メンテナンス頻度やお手入れ方法も異なります。

あわせて読みたい!関連記事
サイディングの基礎知識!
種類は?塗り替え不要って本当?
サイディングの基礎知識

サイディングは現在の戸建て住宅のおよそ7割に使用されていると言われる外壁材です。外壁材の中では最も普及しており、そのメンテナンスにお悩みの方も多くいらっしゃいます。このページでは、サイディングに関する基礎知識をお伝えします。

窯業系サイディング

窯業系サイディングは、戸建て住宅における外壁シェアの70%以上を占めています。(2023年3月版『住宅用建材使用状況調査』の概要/(一般社団法人)日本サッシ協会調べ)(外部サイト
街中を歩いていても、窯業系サイディングの外壁は多く目にすることが出来ます。

窯業系サイディングは主にセメントを成型して作られています
既製品とはいえ、様々なパターンやテクスチャーの製品があり、選択肢はもはや無限といってもいいでしょう。
シェアの大きさから多くの商品が登場しており、その品質も日々向上しています。

窯業系サイディングは、サイディングボード同士の接続部分であるコーキング部が劣化しやすいという特徴を持ちます。
これは建物の揺れやサイディングボードの拡縮をコーキング部分で緩和しているためです。
動きに対応するためにコーキング部分は柔らかい素材が用いられますが、紫外線の影響でだんだんと硬くなってきます。
硬くなってしまったコーキング部分は破断・ヒビを起こしやすく、そこから水分が侵入します。
そのため、コーキング部分が劣化したら打ち直しが必要となります。

また、外壁材の美しさや防水性を保つために塗装も必要です。
劣化した窯業系サイディングは防水性が落ちるだけではなく、ひび割れが発生することもあります。
ひび割れが発生すれば、そこから水が入り込み、雨漏りへと繋がります。
ひび割れを防ぐためにも定期的な塗り替えが必要です。

もしひび割れしてしまった場合は補修が必要になります。

金属系サイディング

金属系サイディングは、主にガルバリウム鋼板などの金属を使用した外壁です。
以前はリフォーム用の外壁材でしたが、現在は新築でも用いられています。
金属系サイディングの需要と人気は右肩上がりで、現在注目されている外壁材のひとつです。

特徴はなんといっても耐久性。頑丈な金属がおうちを守ります。 半面、一度傷がつくとそこから錆びが発生し、穴あきへと進行するケースがあります。
また、塗膜の劣化でも防水力が低下し錆が発生するので、定期的な塗装が必要です。
塗装には錆止めが必須となります。

もともと金属系サイディングには保護目的で塗装が施されているので、いずれその塗膜は劣化してしまいます。
塗膜の劣化に気がついたら早いうちに塗装を検討しましょう。

木質系サイディング

木質系サイディングは、木材を使用・加工したサイディングです。
窯業系サイディングや樹脂系サイディングにも木目をあしらったものがありますが、木質系サイディングは実際の木材を使用しているものを指します。

木質系サイディングの魅力は何といってもナチュラルな質感・木のぬくもりです。
経年での色つやの変化を楽しむことが出来ます。

湿気の多い日本で木材を屋外で利用する場合、こまめなメンテナンスが必要です。
こまめに丁寧にメンテナンスを行えば、長年使っていけるのが木質系サイディングの魅力のひとつです。
木質系サイディングは腐食を防ぐために、木材を屋外で使用するための専用塗料での塗装が必要です。

樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは、日本の戸建て住宅の中では1%とまだまだシェアの少ない外壁材です。
その背景には生産自体の少なさと、施工の難しさから取り扱う業者が少ないという現状があります。 非常に軽く高耐久のため、海外では人気の高い地域もあります。
外壁材自体が紫外線で劣化してしまう為、紫外線をカットするための塗装が必要です。

樹脂系サイディングの大きな特徴として、コーキング部分がないことが挙げられます。
接続部がない為、コーキング部分からの劣化の心配はありません。

モルタル外壁

モルタル外壁

モルタルは砂とセメントと水を混ぜ合わせて作る建材です。
外壁だけでなく接着剤などとしていろいろな用途で建物に使われます。

モルタルの外壁は継ぎ目がないというのが最大の特徴です。
シームレスで自在なデザインが可能な外壁材です。
吹きつけや左官職人によるコテ模様付けなど、自由度の高い表現ができます。

一方、継ぎ目がない為、建物の揺れや動きに対応しきれず割れてしまうというデメリットもあります。
ヒビが小さければ塗装でカバー可能な場合もありますが、おおきなひび割れには補修が必要です。

モルタルはザラザラしており表面に凹凸が多いので、汚れが引っ掛かって堆積しやすくもあります。
古い建物に見えてしまう汚れを防ぐためには定期的な塗り替えが必要です。

ALCボード外壁

ALCボード外壁

ALCボードは、発泡コンクリートという素材を使用した外壁材です。
形成した外壁材を使用するため、すこしサイディングと似ています。
旭化成の住宅に使われる「へーベルパワーボード」もALCボードの一種です。

ALCボードは他の外壁よりやや高価ですが、優れた性能を持っています。
発泡コンクリートは軽いのが特徴です。空気を含むので断熱性や防音性も高い外壁材です。
また、コンクリートは不燃物のため、耐火性も抜群。

一方、ALCボードはサイディングに比べてサイズが小さいものが多く、その分コーキング部分が多くなってしまいます。
コーキング部分は建物の揺れや動きを吸収しますが、劣化しやすく破断やひび割れが発生しやすい部分です。

また、発泡コンクリートは水分を含みやすいので、防水塗料などでの塗り替えも定期的に行いましょう。

tips! ALCは何の略?

ALCとは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete(高圧蒸気製法の軽量な発泡コンクリート)」の略です。
高温高圧蒸気養生(オートクレーブ養生)という特殊な製法で、この製法を採用したコンクリートは強度が高いという特徴を持ちます。

タイル外壁

タイル外壁

タイルの外壁は非常に耐久力が高くメンテナンスも少ないのが特徴です。
初期費用が高い分、劣化が少なくメンテナンスは少なく済むケースが多いです。

塗装によるメンテナンスは基本不要です。
タイルクリヤー塗装もありますが、白濁や剥離というトラブルが後を絶たず、むしろ何も塗らないほうがマシという事例もあるため、弊社ではお勧めしておりません。
その代わりにタイル用の撥水剤を塗布すると、コケ予防や汚れ予防となります。
もしコケや汚れが発生したら高圧洗浄などを行うといいでしょう。

タイルの割れが発生した時には差し替えになりますが、同じタイルが入手できないことがあります。

まとめ

ポピュラーな外壁材をご紹介しました。
外壁材には様々な種類があり、それぞれ適切なメンテナンスが異なります。
大切なご自宅に最適なメンテナンスを行いましょう。

この中にない外壁材についてなど、ご不明な点がありましたらお気軽にお問い合わせください。